それでは昨日の続きです。
( ウォンもムチャクチャやし、韓国、景気、悪いもんな…
半額でも車、走らせたいんやろな… )
念には念をいれて料金の確認をした案内人は、仁川空港に
向かいながら、そんなことをぼー、っと考えていました。
でも、車が走り始めたときに、すぐに料金メーターのチェックも
忘れませんでした。つまり、メーターを作動させずに白タク状態で
走行しているかどうかを。
もちろん、大丈夫でした。メーターは作動しておらず、金額表示も
消えていました。そして、約10分ぐらい走行後、やがて、車は
高速道路の料金所にさしかかました。
「 ここ、高速、お金、お金… 」
( きたー、 )
案内人のしょぼいヒヤリング力ではこんなふうに聞こえた気がします。
それで、やはり、聞いていない、と文句のひと言でも言いたかったのですが、
めんどくさかったので2万ウォン(これがポイント)を運転手のおじさんに
手渡しました。すると、おじさんは黙ってそれを受け取り、料金所でさっさと
7400wを支払って運転を再開します。
はい、ここでクイズです。
案内人はいったいいくらおつりを返してもらえるでしょう?
答えは2600w。 でも、案内人が黙っていると、おじさん、おつりを
返すそぶりなどみじんのかけらも見せなかったので、
「 アジョシ、チャンドン、チュセヨ! (おじさん、おつり、ちょうだい! )」
と、言いました。すると、おじさん、しぶしぶ、おつりの2600wをくれました。
( ここが今回の最重要ポイント )
さて、最初におじさんが言ったように、車は約30分で無事仁川空港に到着。
そこで、案内人はもう精算が済んでいるつもりだったので、おじさんにかるく
礼を言って車を降りようとしたところ、おじさんが、いきなり、
「 お客さん、これ、 」 と言って料金メーターを指さします。
すると、 なんと、そこには、 【 34600w 】( たぶん… )
ぐらいの金額表示が!!!!
その瞬間、 案内人、あっさりとぶち切れました!
以下は、その時の実況を再現( スペースもないから日本語で、 )
「 なんや、これ、 ハンマノン、 って言うたやろ! 」
「 なに、言うんですが、お客さん。わし、サンマノン(3万w)て
言いましたやん 」
「 はあ、 おれは指一本立てて、ハンマノンって確認したやろ、
何回も何回も、 」
「 なに、言うてまんねん。 わし、はっきりとサンマノンって言いましたで。
それに、お客さん、ここまで30キロもありますねんで。そんなもん、
マノン(1万w)で来れるはずおませんやん。帰りかって客がつくか
どうかわからんし、なんやったら、警察に行きましょか?
それよりさっさと払ろうてくださいよ、 」
案内人の語学力では、これほど完ぺきな会話は無理ですけど、
まあ、このようなやりとりがあったと思ってください。
では、続けます。
「 そんなもん、知るか! わかった、いっしょに
警察行こう! オレ、時間ある、 」
この場合、山中にでも連れていかれた場合だと
身の危険も感じますが、なに、仁川国際空港、
公共の場所だし、なにも恐れることはありません。
でも、もし搭乗時間が迫っていたら、また状況は
違ってくるでしょうが。 そういえば、おじさん、道中、
しきりに飛行機の時間を聞いてきたな…
続けます。 すると、おじさん、車をロックして案内人を
車内に拉致し、自分だけ車外にでて、近くのタクシー
運転手に何かまくしたてております。ところで、
ここで案内人、後部座席のドアロック、はたして開かない
のかなと思って開けてみたところ、それは簡単に開いて、
車外に出ることができました。
そして、無事、タクシーから脱出することができた案内人は
おじさんに向かって再び言いました。
「 おじさん、確かにハンマノンって言ったよ。それに、
なんで、さっき料金所でおつりくれたん? さあ、
文句あったらいっしょに警察へ行こう! 」
( この時点で、車外に出ることができた案内人は、ほっとした
のかちょっと弱気で、もし警察に言ったら地元民びいき
やろうな… ) などと思いつつ、つかつかと仁川空港出発ロビー
に向かって歩き始めました。
で、結論。
おじさん、けっきょくついて来ず、料金も最初の約束分しか
支払いませんでした。 だけど、帰り際に気分が悪かった
のは確かです。
ところで、案内人はいつも悩みます。
途上国 ( 失礼、韓国は途上国ではありませんから )へ訪問の際、
現地の人たちは観光客を見つけてはまとわりついて、少しでも金額を
ふっかけて売り込んできます。 だけど、その金額は微々たるもので、
いつも、もう、いいかなとも思ったりするのですが、やはり、間接的に
甘やかしたところで、結果的にその人たちがしっぺがえしをくらうのは
明確なので、できれば現地の人たちとは厳しく接するべきだと思います。
つまり、いくら現地の物価がやすいからといってチップなど乱発する
べきではなく、逆につつしむべきなんだと思います。
それで、今回も多少交渉したうえで追加料金を支払ってもよかったのですが、
たぶん、このおじさん常習犯のような気もしましたので、しんどかったけど
強硬態度を貫きました。
だけど、今回は明らかに案内人のミスです。まだ、韓国にもこんなタクシー
運転手がいるのを見抜けませんでいたから。
韓国でよく使われているタクシー車 ( 本文とは関係ありません )
[PR]あじさい文庫だより
[PR]シリーズ・サルサ ソウル発 あじさい文庫 公式紹介サイト
[PR]サルサソウル発・無 料ダウンロード
コメントする